CMS初心者のレンタルサーバー比較 その2 さくらインターネット

CMS初心者のレンタルサーバー比較 その1の続きです。まずはリストの1番目の体験レポート。

使えるデーターベースの数

さくらインターネット

スタンダードプランで使えるデータベースの数は20。実際にはスタンダードプランでこんなに使うことはないでしょうが、ありがたいです。

オリジナルドメインの数

さくらインターネット(以下さくら)では加入時に『初期ドメイン』というドメインをもらえます。
他のサーバー利用者とかぶらない任意の文字+.sakura.ne.jp(例:obaoba.sakura.ne.jp)が初期ドメインです。サーバーによってはもらえるドメインはこの初期ドメインだけ、あとは自分で取得といったところもありますが、さくらでは初期ドメインに加えて『さくらのサブドメイン』を2つ追加でもらえます。

サブドメインは任意の文字列+さくらが保有しているドメインを組み合わせて作ります(例:ojichan.tank.jp)。例の場合は『tank=任意の文字列、tank.jp=さくらの保有ドメイン』となります。保有ドメインは現在60種類。傾向的にはロリポップやミニバードに比べると地味目です。その分使いやすいと取ればいいのかな?

さくらインターネットのドメイン

確認でドメインを取得してみました。オリジナルドメインを2つ取りましたが無料です! ちなみに初期ドメインはアカウントなので、あまり人目にさらさない方がいいそうです。そこらへん勉強不足でうまく説明できません…。

サービス・セキュリティ

さくらはレンタルサーバーの老舗です。私の周りのweb関係者の間では安定性・信頼性があると評判です。

詳しくは言えませんが、私もとあるトラブルでさくらに好意を持ちました。
まとめるとメインのレンタルサーバーがダウン。一刻も早く復旧しないと会社がつぶれるほどの損害が発生します。社長は事態を把握してクライアントに説明するため、サーバー会社に電話をしました。ですが当のサーバー会社の対応はとてもつれなかったそうです…。
十分な説明を受けられず困った社長は、他の案件で利用していたさくらにダメ元で電話をしました。他社で起こったトラブルのことを聞いたにも関わらず、さくらの応対は非常に丁寧だったそうです。何とか危機を乗り越えた後、社長は全てのデータをさくらに移動し、元のサーバーとの契約を解除しました。

…まあ、企業向けのサーバーが何を預かってるのか考えたら、エラーもそうですが対応の悪さは致命的でしょうね。
これだけなら単なるサーバー移転です。
で、何がイイ!と思ったのかというと『電話サポート(月~金 10:00~18:00)』です。さくらはホームページの分かりやすいところに電話窓口の番号を載せています。契約者以外でも質問できる電話番号が堂々と載せてあるのはスゴイです。

仮登録時に質問があったので2度、電話してみました。電話のつながり具合は時間帯などで変わるので何とも言えませんが、応対はとても丁寧です。
キチンと考えが整理されていなくて最後には自分でも何を聞きたいのか分からなくなった質問にも丁寧に答えてくれました。
何が分からないのか分からない時、会話で誘導してくれる存在ほどありがたいものはありません。分かってない相手に一方的な文章で説明するのは難しいです。

なのにサーバー会社に限らず、大抵のホームページでは電話番号を載せていません。分かります。よ~く分かります!
通常業務に加えて数時間お客さんの電話応対に取られ、結局午前様とか経験あるので分かります。だからと言ってコールセンターとかお金かかりますもんね、分かります。でも、できれば電話窓口あった方がいいです。私みたいな初心者ユーザーにはポイント高いです!

管理画面の使いやすさ

ネット検索などでは『クセがあるデザインが古い』などとけなされている管理画面。ロリポップとしか比較できませんが、確かに使いにくいです。何が使いにくいかというと、下のスクリーンショットと説明で察してください…非常に苦労しました。

さくらインターネット会員画面

ホームページの会員メニューからログインすると表示される、会員画面。会員の個人情報や請求書の情報など、事務的な項目の管理ができます。ここに入った瞬間、言われているクセが一発で分かりました。

肝心のサーバー管理はどこじゃ~?

さくらのサポート情報という公式サポートサイトで検索して、やっと発見しました。
サーバコントロールパネル』がサーバーの設定全般の管理画面です。

さくらインターネットサーバー管理画面

とりあえず初期ドメイン/会員メニューと同じパスワードを入力して送信。

『ドメイン名もしくはパスワードが間違っています』とハネられました。またまたQ&Aを見てみると仮登録時にメールで発行されるサーバパスワード』が必要とか。
え? 何それ? 私もらってない! 嫌な予感がしてきました。

さくらインターネット契約情報

契約情報を見てみると、現在の私の状態は申込中となっており、仮登録すらされていない状態です。パスワード再発行のボタンを押してみますが、メールすら来ません。「もしかして」と思って『サーバ設定』のボタンを押してみました。

さくらインターネットログイン成功

やっとサーバ管理画面に入れました、今夜は焼肉でお祝いです!
サーバパスワードの変更がここでできるので、張り切ってクリック。

さくらインターネットサーバパスワードの変更

現在のパスワードが必要ですか…。

ハイ、詰みました。サポートに3度目の電話をしようと思います。
サポートに電話をする時には、アカウントとは別に発行される『会員ID』を用意しましょう。サポートセンターでの管理はこの会員IDで行っているみたいなので、話が早く進みます。

3度もつまらない要件で電話しているにも関わらず、さわやかな声で応対してくれるセンターの人。
「今、仮登録のメールご覧になれますか?」
「コードレスじゃないのでちょっと待ってください」
メールソフト起動。

さくらインターネット登録メール

「すんませんありました」

一瞬で解決です。丁重にお詫びして電話を切りました。
言い訳させてもらうとね、登録してすぐに入力画面入って始めたからメール見てなかったんですロリポップだと同じ管理画面でできるしメールは自動返信で後で改めて必要情報が記載されたのが来るとか思ってたし最近歳のせいか目がかすみがちで注意力も落ちてきて記憶も怪しくてそういえば晩御飯はまだかいのもう食べたでしょおじいちゃん…。

メールをきちんと見やがれこのスカポンタンってところでしょうか。

年間のレンタル費用

さくらのスタンダードプランは月額500円。年間一括支払いだと2ヶ月分がサービスされて5000円。初期費用の1000円は別にして、予算の範囲内に収まります。他サーバーよりも少々高いですが、その分容量が100GBと他の候補の2倍。週1更新のヘナヘナブログでどこまで使い切れるかという大容量です。
何か、私にはもったいない気がしてきました。

追記

電話サポートで聞いたことをまとめておきます。
ロリポップで起こった大規模アカウントハックは、サーバーの設定ミスと一部のWordPress使用者の不注意が組み合わさったものだということです。じゃあさくらではどうなっているのかってことを、分かりやすい説明を期待しつつ問い合わせてみました。
答えは「ユーザーの不注意は防ぎようがないが、サーバーの対策はきちんと行っています」とのこと。まあ、昔から言われていた裏ワザみたいなものらしいので、大概の会社は対策取ってるんでしょうね。

もうひとつは、WordPressの自動インストール時に気を付けること。
自動インストール時に特殊な設定が必要で、間違うとエラーが起こるようなことを聞いていたからです。
これはパーミッションの設定のことでした。推奨は705または755で、間違えるとCGIやPHPが動作しないよってことです。

話の流れでもうひとつ、WordPressの自動インストール時の注意点も教えてもらいました。各社で提供しているWordPressの自動インストールは必ずしも最新バージョンじゃないそうです。インストール後に確認して最新バージョンにアップデートしてくださいとのこと。

まとめ

管理画面でゴッツイ苦労した』をのぞくと、私が使うには十分すぎるスペックのサーバーです。
他の候補よりちょっとだけ高い価格も、電話サポートの維持費と考えれば納得できます。
2つに分かれた管理画面も慣れたら問題なさそうです。

ということで、さくらインターネットのレポートは終了です。ここまで読んでくださってありがとうございました。
次回はミニバードの体験です。